2005-11-27 (Sun) 中小企業向け会計システムの選定
金曜日に社内で経費セルフ精算システムの研修。
会計システムの選択に本当に失敗したと悔やんだり。ミロク情報サービスの『財務大将EX』を入れたのだけど、なんというか信じられない。本当にカスソフト。MJSLINKについて
私が入社したときは、すでにこれともう一本に絞り込まれていて、こちらを選んだのだけど、今思えば、どちらも捨てて自分でちゃんと探せばよかった。当時はまともに絞り込まれたと思ってしまったんだろうなぁ。しかし、どうして選択肢にこれが残ったんかいな。
ソフトの内容以前に、ただの会計システムパッケージなのに、ぜんぜん導入しきらず、結局4ヶ月も掛かって、まだ導入できていない。信じられない。こちらは設定ヒアリングシートを埋めて、勘定科目と部門コードも決めてるのに、なんで5営業日で使えるようにならない? この金曜日にも問題が発見されて、まだ日が掛かりそう。おかしすぎ。
システムの設計が根本的にカス。企業の会計システムに求められる要件が根本的に分かってない。前提として、会計事務所で、一人のオペレータが全部の伝票を入力する想定で作られている。
営業の説明だと、担当者が入力してシステム上で承認する運用もできます、という話だったが、実際にやってみると使えない。担当者が起票して私が承認しているが、まだ見ていないのか差し戻したのかの区別がない、というところから始まって、ものすごくチェックが難しい。
経理と財務の分離を始めとして、内部統制の確保に対する対応がまったくない。
マスタがてんでバラバラ。給与システム『給与人事大将』、財務大将の各モジュールで、従業員データ、部門データそのほか各種マスタが共有されていない。仰け反った。こういう作り方をしようとするその考え方が理解できない。
もっとも根本的なのは、会計システムというのは、現代では、人間が直接データを入力するものではない(決算修正とかはやるけど)、という理解がない。今どきの会計システムは、購買システム、生産システム、販売システムからデータを流し込むようにするもので、求められるのは柔軟なレポーティング(できればセルフレポーティング)機能。その考慮がない。営業の話だと、これもできます、あれもできます、もちろんデータ取り込みもできます、ということだったが、どれも使えない(確かに機能はある。しかし「使い物にならない。」)。そんなんばっか。
ふざけんな?
では、自分で選ぶとしたら何にするか。Webサイトの情報しか分からないので、ちゃんとfit/gap分析したわけではないけど。
まず第一に、外部からデータを流し込む前提なので、会計事務所向け会計システムは全部外す。
生産システムとの連携の考慮はあるか。生産システムの1モジュールとしての会計システムとかは、検討に値すると思う。
必須: 多通貨に対応していること。「なんちゃって」ではなく、本物の多通貨でなければならない。今どき、売上高100億円レベルの会社でも円以外の通貨を使うよ。
- SAP Japan - SAP Business One | 中小企業向け ERP ソフトウェア. (2006.8.5追記;mySAP ERP/mySAP Business Suite ではない。どういうわけか、混同する人がいたので。)
本物のERP.
- Financial management
- Sales and customer management
- Purchasing and inventory control
- Production planning
- Business intelligence
- Analytics and reporting
- 会計システム・人事給与システム製品情報 | SuperStream
もっと小規模の会社向け。とはいえ最低限の「できるべきこと」はあるわけで、機能性がはっきり微妙。導入はパートナ経由になり、パートナの良しあしにも大きく左右される。東芝ソリューションは最悪。
- 製品 | ERPパッケージ(会計・販売購買・人事) Biz∫ SCAW, 後継の Biz∫SCAW は販売終了。さらに後継の Biz∫シリーズに引き継がれた。「intra-mart」上に再実装したもの。
Webを見る限り、カスタマイズ・作りこみが前提のように見える。どうしても足らない部分はカスタマイズすべきだが、最初から作りこみというのは、現代ではかなり微妙。
(2006.8.5) XEADとCONCEPTWARE/財務管理 でも, 会計システムについて検討を加えてみた。